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【ラブストーリ】国宝級美少女とお泊まり──雪の夜、君の隣で──

第一章 国宝級美少女・白崎凛

白崎凛は、学校で“国宝級美少女”と呼ばれていた。
透き通るような白い肌。
長い黒髪は光を受けるたびに青く揺れ、
大きな瞳は吸い込まれそうなほど澄んでいる。
男子はもちろん、女子でさえ見惚れるほどの美しさ。
それでいて、誰にでも優しく、気取らない。
そんな凛と、俺――春斗は、なぜか友達だった。
いや、友達というより、
“なぜかよく一緒にいるクラスメイト”という距離感。
特別仲がいいわけでもない。
でも、気づけば隣にいる。
そんな不思議な関係だった。
ある冬の日。
雪が降り始めた放課後、凛が俺の袖をつまんだ。
「春斗くん、今日……時間ある?」
「え、まあ……あるけど」
「よかった。ちょっと、ついてきてほしい場所があるの」
凛はそう言って、微笑んだ。
その笑顔は、雪よりも静かで、
冬の空気よりも澄んでいた。

第二章 突然の“お泊まり”宣言

凛に連れてこられたのは、駅前のショッピングモールだった。
「ここで何するんだ?」
「買い物。春斗くんに選んでほしくて」
「俺が?」
「うん。春斗くんのセンス、好きだから」
そんなこと言われたら、心臓がもたない。
凛は服を手に取り、
鏡の前で当てながら俺に聞く。
「これ、似合う?」
「……似合う」
「じゃあ、こっちは?」
「似合う」
「ふふ、全部似合うって言ってない?」
「いや、ほんとに似合うんだよ」
「……ありがとう」
凛は少し照れたように笑った。
買い物を終え、外に出ると雪が強くなっていた。
「春斗くん、家どっち?」
「駅の向こう。凛は?」
「反対側……なんだけど」
凛はスマホを見て、困った顔をした。
「電車、止まっちゃったみたい」
「えっ」
「タクシーも全然つかまらないって……」
凛は小さく息を吐いた。
「……春斗くん。お願いがあるの」
「な、なんだ?」
「今日……泊めてくれない?」
心臓が止まりかけた。
「え、えええええっ!?」
「もちろん、変なことしないよ? ただ……帰れないから」
「そ、それは……まあ、仕方ないけど……」
「ありがとう。春斗くん、優しい」
凛はほっとしたように微笑んだ。
その笑顔に、雪よりも冷たいはずの空気が、
一瞬で温かくなる気がした。

第三章 狭い部屋、近すぎる距離

俺の部屋は、普通のワンルームだ。
国宝級美少女を泊めるには、あまりにも狭い。
「わあ……春斗くんの部屋、落ち着くね」
「いや、何もないけど」
「何もないのがいいの。春斗くんらしくて」
凛はコートを脱ぎ、
買ったばかりのニットを抱きしめた。
「ねえ、これ着てもいい?」
「もちろん」
凛は部屋の隅で着替え始め――
「ちょ、ちょっと待て! そこで着替えるの!?」
「え? だめ?」
「だめに決まってるだろ!」
「ふふ、冗談だよ。お風呂借りるね」
凛は笑いながらバスルームへ消えた。
心臓がもたない。
しばらくして、凛が出てきた。
白いニットに、淡いグレーのスカート。
髪は少し濡れていて、頬がほんのり赤い。
……反則だろ。
「どう? 変じゃない?」
「変じゃない。むしろ……」
「むしろ?」
「……すごく似合ってる」
凛は嬉しそうに微笑んだ。
「春斗くんにそう言われると、なんか特別に感じちゃう」
その言葉に、胸が熱くなる。

第四章 ひとつの布団、ひとつの夜

夜が更けてきた。
「春斗くん、布団どうするの?」
「俺は床で寝るよ」
「だめだよ!」
凛は即答した。
「風邪ひいちゃう。……一緒に寝よ?」
「い、一緒!?」
「うん。広いし、半分こすれば大丈夫だよ」
いや、大丈夫じゃない。
でも、断れるわけがなかった。
布団に入ると、凛の体温がすぐ近くにあった。
「春斗くん」
「な、なんだ」
「今日ね……すごく楽しかった」

「そ、そうか」
「うん。春斗くんといると、安心するの」
凛は、少しだけ近づいてきた。
距離が、近い。
呼吸が混ざるほどに。
「ねえ、春斗くん」
「……」
「私のこと、どう思ってる?」
その問いは、逃げられない。
「……好きだよ」
凛は目を見開き、
そして、ゆっくりと笑った。
「よかった……」
「よかった?」
「だって……私も、春斗くんのこと好きだから」

心臓が跳ねた。
「ずっと言えなかったの。
“国宝級美少女”なんて呼ばれてるけど……
本当は、ただの普通の女の子だよ?」
「普通じゃないだろ」
「ううん。普通だよ。
ただ……春斗くんにだけは、特別に見られたかった」
凛は、そっと俺の手を握った。
「ねえ……手、つないで寝てもいい?」
「……ああ」
指を絡める。
その瞬間、胸が熱くなる。
凛は目を閉じ、微笑んだ。
「春斗くんの手、あったかい……」
そのまま、二人は眠りについた。
手をつないだまま。

第五章 朝焼けと、二人の未来

朝。
カーテンの隙間から光が差し込む。
目を開けると、凛が俺の胸に顔を寄せて眠っていた。
髪が頬に触れ、
呼吸が胸に伝わる。
……幸せすぎる。
しばらくして、凛が目を開けた。
「……おはよう、春斗くん」
「おはよう」
凛は少し照れながら笑った。
「昨日ね、勇気出してよかった」
「勇気?」
「うん。春斗くんの家に来たのも、
一緒に寝たのも、全部……」
凛は胸に手を当てた。

「春斗くんが好きだからだよ」
その言葉は、朝の光よりも眩しかった。
「これからも……隣にいてくれる?」
「もちろん」
凛は嬉しそうに笑い、
そっと俺の手を握った。
「じゃあ……今日から、恋人だね」
その瞬間、世界が変わった気がした。
国宝級美少女と過ごした一夜は、
ただの“お泊まり”じゃなかった。
恋が始まる、特別な夜だった。

エピローグ 君と過ごす未来へ

学校では相変わらず、凛は“国宝級美少女”と呼ばれている。
でも、俺にとっては――
ただの“好きな女の子”だ。
放課後、凛が俺の腕にそっと絡んでくる。
「ねえ春斗くん。次のお泊まりは……いつにする?」
「お、おい……!」
「ふふ、楽しみにしてるね」
凛は雪のように静かに笑った。
その笑顔が、俺の世界を満たしていく。
これからも、ずっと。

オリジナル作者Y.K

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